素晴らしいリーダーが、ちじょうにはたくさん存在しています。でも、一流の指導を受けたからといって、結果に繋がる人もいれば、繋がらない人もいます。それに、せかい中には、成果を出せる素晴らしいノウハウがどれだけあっても、結局、結果が出せない人はたくさん存在しているのです。
なぜだか理解できますか!?彼らはなぜ一流のノウハウを学んでも結果に繋がらないのか?その答えは、一流のノウハウは頭に入っても、じぶんが成功できるイメージが、いつまでも備わらないからです。
例えば、音楽の一流の先生から音楽を学んだとしても、「音楽は難しいものだ!」「わたしは音痴だから!!」という風に、深層意識でネガティヴなイメージを思い込んでいたら、いつまでも上達しませんし、メンタルブロックがあるから学ぶスピードも苦労し時間がかかることもあるでしょう。
ビジネスの成功や、ダイエット、恋愛においても、まったく同じですね。「じぶんは出来る」「じぶんはしあわせを手にれるのにふさわしい!」「じぶんのことを愛してる」って、このポジティブな感覚を、受け入れていくことが成果を出すためには重要なことだからです。
しかし、たいていの方からは、「そんなことぐらいわかってるよ!でも、どうしても前向きなイメージができないから悩んでるんだよ!!」というような、そんな声が聞こえてきそうですね。
わたしも昔、おなじことを思いました。でも、どう頑張っても「じぶんは愛されてる」とか、「わたしは豊かだ!」なんて信じることはできませんでした。だから、どうすれば人生を変えられるのか!?について、とても長い時間、考えてきました。
多くの方が、前向きに考えて毎日を生きれるようになったら、人生がしあわせに向かうことぐらい誰でも理解できていると思います。しかし、実際はにんげんの価値観や思い込みが変化していくには、長い時間がかかり、10年、20年以上と、抜け出せない思い込みのパターンを持っている人も多いはずです。なぜなら、わたしたちの人生を支配してきた思い込みは、しっかりと強固に、シナプスを介した神経細胞に保存されているからです。
人は、同じことを継続して繰り返して学習すると、特定のシナプスの繋がりが強化されて、新しく思考回路が作られます。
神経細胞の仕組みは、長期間にわたって教え続けられることで、安定した記憶へと変化していくことがわかっています。これは、ポジティブな記憶でも、ネガティヴな記憶でも、おなじです。
だから、 抜け出したいはずの現実があるのに、なぜかいつもループするように同じ事を繰り返してしまうと言う理由は、潜在意識に記憶されている記憶、思考パターンが、無意識で条件的に反応してしまうことで繰り返されてしまうのです。
長いあいだ、科学者たちは、脳の秘密に迫っていました。そして、これまでは、記憶とは固定されたもので、「変えられるものではない」と言う、常識から、科学者たちは意図的に、記憶が形成されたり、取り除かれたりする実験を繰り返し、記憶とは柔軟で変更可能なものであるということを発見し、証明してきました。
驚きの新事実が、科学の進歩のおかげで判明してきているのです。特定の記憶を自由に早く操れることや、にんげんへの特定の記憶の植え付けも可能であることがわかってきています。恐怖体験のトラウマの記憶の消去もが可能なことも、逆に恐怖を植えつけたりすることができることも、マウスによる実験で証明されてきました。
わたしたちは、ポジティブな体験もネガティヴな体験も過去にたくさんしてきているので、これまでの様々な情報がすでに記憶されています。そして、さらに新しい体験をした後、新しい記憶が形成される時、脳内ではニューロン、シナプスに変化が起きて、新たな結合がつくられることになるのです。結合された記憶は何ヶ月も何年も持続します。
さらに、われわれの記憶は先祖代々、子孫にDNAで受け継がれていきます。遺伝子レベルでも、性格的な部分、才能や能力も遺伝して、情報として刻み込まれていることも解明されてきているのです。
あなたがなかなか人生を思うように変えられない理由は、深いレベルに記憶されている、思考(記憶)のパターンをなかなか変えられないことに理由がある。とも言えるのではないでしょうか!?
わたしが数年前に見た、海外のドキュメンタリー映画の中に登場していた、科学者たちは、研究での内容と成果を具体的に番組の中で説明し、「新たな技術を使えばにんげんの記憶を編集でき、人々がより幸福になることができる。」ということ語っておられました。
わたしは、もう一度その映画を見たくて探したのですが、その映画は、すでに日本では見ることはできなくなっているみたいでした。なので、映画のタイトルは伏せておきますが、彼らは番組の中で、「問題は、いつ記憶を管理できる日がくるか!?」だと話していました。
最先端の研究では、思考がどのように行動に結びついているのか。についてや、脳の神経細胞と記憶の関連性についての研究が進み、これまでのじんるいの悩みの原因や謎が科学的にも説明できるほどにまで、解明されてきています。
その映画に登場していた男性の神経科学者は、「脳に記憶されたものは、固定されているわけではない。記憶は、思い出す(アクセスする)度に不安定な状態に戻る。その時に記憶に変更が加われば、「再び保存」(書き換え保存)された状態で記憶として書き換え保存される」と説明しておられました。
新しく記憶が書き換えられた時は、記憶を脳に組み込むため、新たなたんぱく質ができます。わたしはこの映画を見たときに、彼らの話している大切な内容をすぐにメモに残しておきました。
この辺りは、少しむずかしいお話をしていると思います。単に知識として、あなたの頭の片隅に置いていただくだけで大丈夫です。
これまで何世紀にもわたり数多くのメソッドや心の解放のためのテクニックは存在してきました、ですが1世紀にわたる研究によって、心の病と、トラウマの解決法に関する誤解があったことも明らかになってきています。
例えば、せかい各地の戦争では、兵士が帰還後、戦場での過酷な経験から、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を負い深刻な問題となっています。米軍では、2014年の時点で、1日平均 20人が自殺していることを明らかにしました。
これは戦闘中の死者数(6460人)を上回ると言われています。これらの深いトラウマは、身体に刻み込まれた深い深い潜在記憶です。これは深刻な症状なのです。
PTSDのような深刻なトラウマを、心の病であるという風に、同類のものとして扱っている方は専門家の中にも多いかもしれませんが、これは大きく誤解しています。 もしかしたら患者に対して、辛い体験を吐き出させて、耳を傾けて寄り添うことこそが治療だと、信じ込んでいるセラピストもおられるかもしれません。
しかし、PTSDの場合、患者の辛い経験をだれかに話したところで、トラウマの症状はまったく和らがないのです。むしろ、 問題点を浮き彫りにさせて宙に浮かせたまま、患者を帰宅させてしまう可能性もあります。
トラウマや、PTSDのような問題は、心の病を通り越して、身体中の全神経に刻まれてしまった、条件付け(トリガー)による反射的な反応(フラッシュバック)による異常です。心の病とは、全く別物として扱わなければなりません。
映画の中に出てきた、ある男性の神経科学者は、アニソマイシンという記憶の形成に必要な、たんぱく質の合成を妨ぐ薬をマウスに適切なタイミング注射して、恐怖の記憶を消し去ってしまいました。 この薬は人々のトラウマやPTSDの治療をするのにも役立ったそうです。
わたしは、この番組を見たとき、「こんな内容をドキュメンタリー映画として放送していえるんだ!」と驚いたのを覚えています。(今はどこで見れるのかは不明ですが。)
これらの研究の中で、彼らは記憶を呼び起こす度に、記憶はすり替えれることを発見しました。これは記憶の常識を大きく変える発見でした。記憶というのは、パソコン上に保存されたファイルのようなもので、常に修正が加えられるということを、彼らが証明してくれたのです。
このドキュメンタリー映画の中で実施されていた、薬を使った治療によって、トラウマなどの恐怖の感情が消え去っても、起こった出来事を忘れるわけではなく、恐れの感情だけが緩和されて、冷静に対処できる精神状態に戻されるのだそうです。
昔の記憶を思い出すときには、その記憶を「呼び出し」てから、「再び保存」しなければならないそうですが、記憶を「再び保存」するときに、その記憶に影響を与えていた、感情の部分にだけ薬によって弱めることができるそうです。
記憶としての部分はそのまま残るので、患者は、その後もすべてを覚えているし、前のように記憶によって気持ちが乱されることもなくなるそうです。
さらに、同じドキュメンタリー映画の中には、海外のとある大学で、同じようにプロプラノロールと呼ばれる薬を使って、PTSDの治療を研究している女性の教授も出ていました。
プロプラノロールはトラウマのような出来事の感情を思い出した直後に薬を投与すると、記憶の辛さが緩和されるというものでした。
この女性教授が薬を使ってどうやってトラウマを治療していたかの様子を、 「クモが怖い!」という記憶を持っている男性1人に協力してもらいながら、実際にその光景を映画の中で見せながら手順を語ってくれていました。
❶ 女性教授の治療法は、まず最初に、クモが怖い男性患者の恐怖の記憶を「呼び出し」ました。男性にあえてクモに近づかせて刺激(トリガー)を与えたのです。この女性教授もまた、男性の神経科学者と同じように恐怖を思い出すことで記憶を「呼び出し」ていました。
❷感情を「呼び出し」たその直後、女性教授は男性患者に、薬のプロプラノロールを投与しました。この薬は、恐怖に反応して分泌されるノルアドレナリンを抑えて、恐怖の強度を「緩める」のだそうです。記憶を「呼びだし」た直後でなければ、この薬は効果がないそうです。
❸翌日、女性教授が男性患者に、クモに近づいて触るように言うと、患者はクモを触れるようになっていました。なんと、恐怖心が消えていたのです。しかも、その効果は1年以上持続していたそうです。 男性患者が、前日まで感じていたクモに対する恐怖の感情が緩まり、記憶が修正されて、「再保存」されたことで、クモに対する新しい記憶が男性の中で生まれ変わったのでした。
わたしが見たこのドキュメンタリー映画は、トラウマなどPTSDへ薬を使った治療法の中で、記憶を修正したり、選び直したりするために必要なメカニズムとステップを紹介してくれている内容でした。
薬を使うことで、PTSDを治療する研究がせかいでは進められているということを、ここでは紹介させていただきましたが、私が1番伝えたいことは、記憶とは意図的に修正が可能であるという事実。
そして、トラウマを改善させるまでに必要な、❶「呼び出す」❷「緩める」❸「記憶の再保存」のこの3つのステップの手順を皆さんに知っていただきたかったのです。
なぜなら、DIOの詳しい手順はもう少し後で解説しますが、DIOの手法でも、「呼び出す」「緩める」「記憶の再保存」の同じ3つのステップが存在しているからです。
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